昨今、さまざまなドローンが発表されていますがドローンのメンテナンス方法やメンテナンスの必要頻度についてご存知でしょうか。 今回は自身で行うメンテナンスの内容、メーカーや代理店でのメンテナンス依頼の目安についてご紹介いたします。
自身で行うメンテンス
以下の項目については、定期的に自身でメンテンスすることを推奨します。メンテンスを小まめに行っていくことで、事故やトラブルを未然に防ぐことができます。
またドローンの正常な状態を常に把握しておくことで、飛行中に何か異音や異常に気づいた際にすぐに次に取るべき対応を判断することができます。
モーター
- 傷や凹みの有無
- 異物混入の有無
- 回転動作の異常の有無
- 回転時の異音の有無
モーターはドローンの動力を担う重要な部品です。モーターの異常は墜落に直結しやすいため要注意が必要です。
プロペラ
- 外傷の有無
- 歪みの有無
プロペラは消耗品です。異常があった場合には、新品のものに交換しましょう。プロペラを交換する場合には、異常のあるプロペラだけを交換するのではなく、すべてのプロペラを交換しましょう。
フレーム
- 外傷の有無
- ネジの緩みの有無
機体のフレームに異常があると、正常に飛行できない可能性が高くなります。清掃する際には、火災・故障を避けるために可燃性物質を含むもの(アルコールティッシュ等)は使用してはいけません。
電気系統
- コネクタの状態
- ケーブルの状態
電気系統の以上はジンバルカメラの制御、機体の飛行制御、その他様々な箇所に影響を及ぼします。付着物や異物の混入、水濡れ、腐食の有無などしっかりとチェックしましょう。
送信機
- 外傷の有無
- スティックの状態
ドローンの操縦は送信機により制御されています。送信機に異常があると操縦不能による墜落に直結する可能性が非常に高くなります。
バッテリー
- 外傷の有無
- 温度の状態
- セルバランスの状態
ドローンの動力源であるバッテリーは、特に取扱いに注意が必要です。バッテリーの温度に異常があると飛行中に突然墜落することがあります。また取扱いを誤るとバッテリーが破裂したり、火災を起こす危険があります。
ドローンのメンテナンスは、許可申請においても「無人航空機の点検・整備記録」という書類様式の提出が必要となりますので、Excelなどでチェックシートを作成するのが望ましいです。
メーカーや代理店でのメンテナンス
内部基盤やシステムに関わる不具合などを自身で対応することは難しいかと思われます。 また、無理に自身で点検整備をしようとすると、かえって機体を破損させてしまう可能性もあります。
ドローンに不具合があった場合に、自身で分かる範囲での対応をとったにも関わらず状況が改善されない場合にはメーカーや代理店での点検整備を受けることを推奨致します。
弊社所有ドローンの修理記録
弊社で所有しているMatrice100は、購入から9月ほどで重大なエラーが発生しました。 各機器の再アップデートや、各種配線の接続等をチェックしたものの改善することが出来ず、代理店経由でメーカーへ修理に出す流れとなりました。
今回は異常が発見された箇所の交換修理ということでしたが、修理の依頼から完了まで約2ヶ月近くかかりました。交換修理などで使用する部品が在庫切れになっていたりする場合は、修理に時間がかかってしまうということがあります。
ドローンレンタルによる臨時対応
ドローンを修理に出しているものの、撮影や業務でドローンを使わなければいけない、という場合にはレンタルサービスを利用してみてはいかがでしょうか。
許可申請済みのドローンが故障してしまった場合にも、同機種であれば代替機の利用が可能です。
ただし、国土交通省への製造番号や保険の内容についての事前連絡が必須となります。
また、別機種のドローンを利用することは出来ませんのでご注意ください。
まとめ
空を飛行するドローンは、墜落や衝突による故障、砂塵や異物の混入による故障はつきものです。また些細なことで大きなトラブルにつながってしまうのもドローンの特性です。ドローンが便利なものであるからこそ、その特性を正しく理解して安全な運用を行いましょう。