マーケティングへのドローン活用

マーケティングには、顧客情報、現在のトレンドなど、目的に応じて多岐にわたる情報の収集が求められます。現在、その方法として、ネットでの情報収集、グループインタビュー、街頭アンケート、覆面調査等があります。

しかし、近年この情報収集における新しい手段として、ドローンの活用が注目を集めています。

それでは、ドローンを活用した情報収集とはどういったものでしょうか。

ある店舗における訪問者の年代、性別、人数を知りたい場合、ドローンに人工知能系のアプリケーションを併設することで空撮画像から訪問者の情報を判断させることが可能です。また、上空を移動できるドローンならば、どういう道を通って来訪したのかといった地理的な分析も可能であり、マーケティング上で非常に有用な情報が得られます。従来、この様な情報収集は莫大な人員や費用を投入しなければ成し得ないものでした。しかし今後は、ドローンを活用することで、これまでにない新しいマーケティング手法の実現が可能になることでしょう。

行列

航空法による規制上の注意点

ドローンのマーケティング活用ということであれば、恐らく第三者上空の飛行となり得るかと思いますが、現状その運用は非常にハードルが高いと言えます。下記、無人航空機の安全な飛行のためのガイドラインの一部を抜粋しました。

第三者又は第三者の建物、第三者の車両などの物件との間に距離(30m) を保って飛行させること 祭礼、縁日など多数の人が集まる催し場所の上空で飛行させないこと

上記の通り、第三者上空の飛行は原則不可となっています。それでも、ルールによらずに飛行させようとする場合には、あらかじめ、許可申請をし、国土交通大臣の承認を受ける必要があります。

また、第三者上空を飛行するために必要な条件は以下となります。

2)(1)にかかわらず、やむを得ず、第三者の上空で最大離陸重量 25kg 未満の無 人航空機を飛行させる場合には、次に掲げる基準に適合すること。
a)機体について、次に掲げる基準に適合すること。
ア)飛行を継続するための高い信頼性のある設計及び飛行の継続が困難となっ た場合に機体が直ちに落下することのない安全機能を有する設計がなされて いること。 当該設計の例は、以下のとおり。
・バッテリーが並列化されていること、自動的に切替え可能な予備バッテ リーを装備すること又は地上の安定電源から有線により電力が供給され ていること。
・GPS等の受信が機能しなくなった場合に、その機能が復帰するまで空 中における位置を保持する機能、安全な自動着陸を可能とする機能又は GPS等以外により位置情報を取得できる機能を有すること。
・不測の事態が発生した際に、機体が直ちに落下することがないよう、安 定した飛行に必要な最低限の数より多くのプロペラ及びモーターを有す ること、パラシュートを展開する機能を有すること又は機体が十分な浮 力を有する気嚢等を有すること 等
イ)飛行させようとする空域を限定させる機能を有すること。 当該機能の例は、以下のとおり。
・飛行範囲を制限する機能(ジオ・フェンス機能) ・飛行範囲を制限する係留装置を有していること 等
ウ)第三者及び物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること。 当該構造の例は、以下のとおり。
・プロペラガード ・衝突した際の衝撃を緩和する素材の使用又はカバーの装着 等
b)無人航空機を飛行させる者について、次に掲げる基準に適合すること。
ア)意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができるこ と。
イ)飛行の継続が困難になるなど、不測の事態が発生した際に、無人航空機を 安全に着陸させるための対処方法に関する知識を有し、適切に対応できるこ と。
ウ)最近の飛行の経験として、使用する機体について、飛行を行おうとする日 からさかのぼって 90 日までの間に、1時間以上の飛行を行った経験を有する - 18 - こと。
c)安全を確保するために必要な体制について、次に掲げる基準に適合すること。 ・飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、できる限り、第三者 の上空を飛行させないような経路を特定すること。
・飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況 の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は、無人航空機を飛行さ せる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと。
・飛行経路周辺には、上空で無人航空機が飛行していることを第三者に注意喚 起する補助者を配置すること。
・不測の事態が発生した際に、第三者の避難誘導等を行うことができる補助者 を適切に配置すること。

上記の通り、第三者上空を飛行することは容易ではありません。航空法による規制の大前提が「第三者に被害を与えないこと」であるため、安全確保の体制は非常に厳しく問われることになります。

つまり、第三者上空の飛行によるドローンのマーケティングの活用は、現状の国内の法規制を考慮すると、ハードルはかなり高いといえます。しかし、弊社のような知識と実績のある企業や専門家等、法規制や許可申請の概要を把握している存在が協力すれば、難しい飛行要件であっても、絶対に不可能とはいいきれません。

顔写真から年齢を推定する技術

ドローンが近くを飛行していると注目が集まってしまうため、自然な状態の行動を分析する目的には不向きかもしれませんが、撮影した映像から人物やその情報を収集する例として、Microssoftが公開したHow-Old.netがあります。

HowOld.net

Microsoftは同社の技術の一部を、インターネット経由で利用できるAPIとして公開しています。その一つにFace APIがあり、指定した画像から人間の顔を抽出したり、その特徴から性別や年齢を推定することができます。この推定には機械学習という仕組みが使われており、情報を蓄積していくことで学習が進み、精度を高めることができます。

How-Old.netはFace APIのサンプルとして公開されたもので、APIの使用制限範囲内であれば、誰でもこれと同じ顔認識技術を使用することができます。インターネットを経由するため通信環境が必要であることと、処理時間がかかること(リアルタイムの分析には向かない)を許容できるのであれば、ドローンで取得した映像をFace APIで分析するシステムを作ることも可能です。
※APIの利用にはMicrosoft Azureの契約が必要です。(従量課金制ですが、機能制限のある無料版も提供されています。)

たとえば以下はFace APIで顔認識し、自動的にモザイクをかける処理例です。

顔認識+自動モザイクのサンプル
選択した写真
顔認識結果

顔認識は、使用する数学の理論を変えたり、用途に応じた調整を行うことで精度を高めることができます。株式会社想画では、ドローンや顔認識技術を用いたシステムの開発も得意としておりますので、お気軽にご相談ください。