産廃監視・不法投棄対策へのドローン活用

不法投棄や産業廃棄物の不適正保管は、悪臭や衛生上の問題、水質汚濁や土壌汚染といった環境への影響や健康被害を引き起こす可能性があります。

また産業廃棄物処理会社の不適切保管による火災も後を立ちません。産業廃棄物処理場で発生した火災は延焼しやすく、鎮圧・鎮火に膨大な時間がかかる傾向にあります。

さらに火災によって生じた煙や悪臭で、近隣住民が健康被害を訴える事例もあります。2017年5月に発生した福岡県嘉麻市で発生した火災は、約一ヶ月にわたり消火活動が行われました。

不適正保管に対する業者指導が遅れると、このような最悪の事態へとつながっていきます。そのため、産廃業者に対する監視や不当投棄への対策が重要となります。

不法投棄

産業廃棄物の不適正現場の監視

さいたま市では産廃監視の一手としてドローンの導入を実施しています。

産業廃棄物を扱っている許可業者に対する、さいたま市の現在の監視方法は以下の通りです。

  1. 許可事業者への立入検査時の目視チェック(廃棄物の保管方法と保管料など)
  2. 不法投棄の夜間パトロール(専用車両)
  3. 不法投棄の多発発生場所への監視カメラ設置

しかし、1.の目視によるチェックには限界があります。多くの場合「不適正保管」は高いフェンスに覆われており、なかなか平面から見た状況では中の様子が確認できません。そこでドローンを導入し、高い塀の中を確認することで「不適正保管」を早期発見することができ、当該事業者への早急な指導が可能となります。産業廃棄物の山は、大規模になればなるほど是正が困難となるため、早急な業者指導により「不適正保管」となることを防止することができます。

※さいたま市役所 産業廃棄物指導課の許可を得て、記者会見の内容を要約しております

不法投棄の対策

不法投棄は日本全国で見受けられる問題ですが、そのうち複数の都道府県でドローンを活用した対策が取られています。埼玉県では不法投棄等違反事実の把握のためにドローンを導入しています。

県では、廃棄物収集運搬車両の路上検査や不法投棄110番の設置など、廃棄物の不法投棄等の防止対策について、「未然防止・早期発見・早期対応」の3つの視点から様々な取組を実施してきました。
その取組の1つとして、不法投棄等違反事実の把握に活用するため、無人航空機(ドローン)を導入いたしました。

ドローンを活用した監視とは言え、長時間飛行によるリアルタイムでの監視ではありません。バッテリーの持続時間などの都合により、ドローンを長時間飛行させたリアルタイムでの監視には課題があります。

前述した事例のように、現場の早期発見を行うことで早い段階での対処をとるというのが、現状の不法投棄対策・産廃監視へのドローン活用における一つの答えと言えるでしょう。